はむはむ絵本 ~2児のママがおすすめする絵本のご紹介~

3歳男の子と6歳女の子のママです。これまでに読み聞かせてきた絵本を紹介しています。

【読書感想文/レビュー】ユニークれっしゃ / 小賀野実

ユニークれっしゃ (こども絵本)

ユニークれっしゃ (こども絵本)

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『ユニークれっしゃ』:小さな子どもたちの心を掴む、魅力あふれる列車の世界

本書『ユニークれっしゃ』は、1~3歳の子どもを対象とした写真絵本です。タイトルの通り、全国各地を走る個性豊かな列車たちが、迫力ある写真で紹介されています。 紙質の丈夫さやコンパクトなサイズ感など、小さなお子さんへの配慮も感じられる、実用性と魅力を兼ね備えた一冊と言えるでしょう。

想像力を掻き立てる、多様な列車たちの競演

本書の魅力は、何と言ってもその多様性です。アンパンマン列車やくまモン電車といった、子どもたちに人気のキャラクター列車から、SLやまぐち号のような歴史を感じる蒸気機関車、トランスイート四季島のような豪華な観光列車まで、実に様々な列車が登場します。 さらに、恐竜列車や忍者列車といった、ユニークなデザインの列車も掲載されており、子どもの好奇心を刺激する要素が満載です。

単に列車の写真が並んでいるだけでなく、それぞれの列車の特徴が、写真と簡潔な説明で的確に伝えられています。例えば、くまモン電車の可愛らしさ、SLやまぐち号の力強さ、トランスイート四季島の豪華さなどが、写真から自然と伝わってきます。 言葉の少ない絵本だからこそ、写真の一枚一枚が、子どもたちの想像力を豊かに広げてくれる効果があると感じました。

高画質の写真と、こだわりの紙質

本書で使用されている写真は、図鑑写真第一人者である小賀野実氏によるものとのことですが、そのクオリティの高さが際立っています。 列車の細部まで鮮明に捉えられた写真の数々は、見ているだけでも心が躍るような、素晴らしい仕上がりです。 特に、色彩の鮮やかさや、列車の躍動感あふれる瞬間を捉えた写真には、感嘆の声を上げずにはいられませんでした。

また、厚紙絵本であることも、本書の大きな特徴です。1mmの厚みを持つ紙は、小さな子どもが扱っても破れにくく、安心して読ませることができます。 水や汚れにも強いという点も、活発な子どもを持つ親にとっては非常にありがたいポイントです。 実際に手に取ってみると、その丈夫さは一目瞭然で、長く愛用できる絵本であることが分かります。

知的好奇心を刺激する、学びの要素

本書は、単に列車の写真を見せるだけの絵本ではありません。 様々な種類の列車が登場することで、子どもたちは自然と列車の種類や違いについて学ぶことができます。 例えば、新幹線とローカル線、蒸気機関車と電気機関車など、それぞれの列車の特徴を比較することで、子どもたちの知的好奇心が刺激され、学ぶ楽しさを体験できるでしょう。

また、各地の特色を反映したラッピング列車なども紹介されている点が、地域への関心を高めるきっかけとなる可能性も秘めていると感じます。 例えば、「ならしかトレイン」のような、地域住民の温かさを伝える列車は、子どもたちに「繋がり」の大切さを伝える一助となるかもしれません。

持ち運びやすさも考慮された、優れた設計

コンパクトなサイズ感も本書の大きな利点です。 小さなお子さんでも片手で持ち運びやすく、外出先での読み聞かせにも最適です。 鞄に入れてもかさばらず、いつでもどこでも子どもたちに楽しさを届けられる点が、大変便利です。 小さなお子さんとの外出は、何かと荷物が増えがちですが、この絵本であれば、負担なく持ち運べます。

シリーズとの関連性と、今後の展開への期待

本書は「のりもの」シリーズの一環として刊行されているとのことですが、他のシリーズ作品も同様に、子どもたちの興味を引くテーマと、質の高い写真で構成されていると想像できます。 このシリーズを通して、子どもたちは様々な乗り物について学び、世界を広げていくことができるでしょう。 今後、このシリーズからどのような作品が登場するのか、今から楽しみです。

まとめ:心に残る、一冊の絵本

『ユニークれっしゃ』は、写真、紙質、内容、そしてサイズ感に至るまで、細部まで丁寧に作られた、素晴らしい絵本です。 子どもたちの心を掴む魅力的な列車の写真の数々は、きっと彼らの想像力を刺激し、笑顔を与えてくれるでしょう。 1~3歳のお子さんを持つ親御さんだけでなく、乗り物好きのお子さんにも、自信を持っておすすめできる一冊です。 この絵本を通して、子どもたちが列車の世界に魅了され、豊かな心を育んでいくことを願っています。

ユニークれっしゃ (こども絵本)

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